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現場実況中継/構造設計 鉄筋量のこと



2000年9月1日

■スラブ配筋はD16




 開口一番「鉄筋量が多いですね」と現場に来た伊藤さん。「通常より2〜3割多く並んでますよ。スラブ配筋はD16ですね。地下OUB工法 の場合、床の配筋をした後に床のコンクリートを打設しない状態で型枠を建て込むので、配筋の上を歩きまわるわけですが、D16ならば配筋の上を歩ってもまがらないから、施工者としては、大変ありがたいですね」
 「うちで構造設計を依頼している事務所は、とにかく頑丈ですよ。鉄筋がD13だと、上を歩くと曲がりますからね。ましてや、型枠の建て込み作業を行ったら、鉄筋が曲がって目もあてられない状態になる。
 しかしね、普通はとおっしゃるけど、本来これが普通で、伊藤さんが普通とおっしゃる建物の鉄筋が少ないんですよ。震度7の阪神大震災があった時に、神戸の現場をやっていました。全体のコンクリートが打ち終わって3週間後に、震度7の揺れをうけたんです。他の建物は、崩壊やひびだらけでとても無残なありさまでしたが、私の現場の建物は、ひびひとつ入っていなかった。」

斜めに見ると、床の捨てコンクリートが見えなくなるくらい鉄筋が並んでいる